昭和の名建築『旧楽長ホテル』
当院の建物はその昔ホテルでした
浜病院の建物は1951年(昭和26年)、当時の代議士、今村長太郎氏が進駐軍(GHQ)の兵士など和歌山市を訪れる外国人向け宿泊施設『楽長ホテル』として建設したものです。
東京都内の洋風建築を参考に随所に装飾を凝らした瀟洒なホテルとして人気を博したそうですが、外国人客の減少によって閉館。
その後、当時の病院長が建物を買い取り、病院施設として改装しました。
ホテルから病院へと生まれ変わる過程で大浴場は手術室に、シーリングメダリオン(シャンデリアの天井側に付ける装飾材)が残る当時のダンスホールは職員の休憩ルームになりました。
往時の名残は今も見られますが、なんといっても代表的なのは玄関ポーチ。
木造の柱を左官仕事で大理石のようにデコレートした柱や天井の周囲の装飾細工などは、ほぼ当時のままの姿です。
その他、外観では2階の出窓周辺にも当時の装飾が残っています。
このため、建物の見学にお越しになり、写真撮影される方も多く見受けられます。
来られた方にはぜひ建物内部もとご案内したいところですが、病院という施設の性質上、そうもいきません。
そこで、外観と内部に見られるホテルの名残をカメラに収めました。
スタッフによるつたない写真ですが、往時の雰囲気を少しでも味わっていただければ幸いです。
外観
玄関ポーチ上部の装飾
2階旧ダンスホールの出窓
内部
ロビーから2階へ続く階段
2階旧ダンスホールの天井
2階旧ダンスホールの出窓を内側から
2階旧ダンスホールの壁画
旧客室と廊下